今年6月で70歳となった。
70歳は昔から世間では「古代稀なり」といわれ、古希ともいわれる。
結構生きている。母親が60歳前に亡くなった。女性の平均年齢に比べ、早死にといえる。
母親の早死におかげか、亡くなった母親が私の分まで生きなさいということか、
私は古希を無事迎えることができた。
インド人は、人生を4期間に分けて考えるという。
一つは「学生期(がくしょうき)」。
まだ一人前ではなく、学び、心身の鍛錬を通して成長していく期間という。
二つは目は、「家住期(かじゅうき)」。
仕事を得て懸命に働き、結婚し、家庭を持ち、子を育てるために頑張る期間という。
三つめは、林住期(りんじゅうき)」。
世俗を離れ、迷いが晴れ、自分らしく自由に、人間らしく生きる時期という。
四つ目は、「遊行期(ゆぎょうき)」。
人生の最後の場所を求め、遊ぶように何者にも囚われない人生の最終盤という。
ある日本の有名な小説家は、この4時期を年齢として、
学生期を0歳から25歳まで。
家住期を25歳から50歳まで。
林住期を50歳から75歳まで。
遊行期を75歳から100歳までと述べている。
私は70歳にして行政書士。林住期の行政書士といえる。
世俗を離れ、迷いが晴れ、自分らしく自由に、人間らしく生きる時期なのだが、
行政書士の仕事は世俗を離れるどころか、その世俗にどっぷりつかるものだ。
いまだかつて迷いが晴れたこともない。
自分らしく自由に人間らしく生きるには、
行政書士をやめたほうがいいと思うのだが。
迷いつつ、自分らしく人間らしい行政書士を目指すのみ。
もう少し長生きできるのであれば、
遊行期にむけて、行政書士業務を遊ぶように何物にも囚われない人生のための準備運動としたい。