複言語主義
日本の人口減少と超高齢化社会に対応して、持続可能な日本社会を実現するためには、今後、「移民」1000万人が必要と、ある賢人が主張している。別な言葉でいえば、今後、日本社会の他民族共生社会の実現が必要ということだ。その他民族共生社会の実現のためには、個人レベルでは複言語主義が必要ではないだろうか。
複言語主義とは、個人が生涯にわたって、使用できる言語のレパートリーを増やすことである。
ヨーロッパが第2次大戦後、ヨーロッパを再生さえるための一つの方法として、
ヨーロッパ諸国を一つにまとめようとしてものだ。
今日のEUを実現するための櫃との方法でもあった。
ヨーロッパを一つにまとめるため、これまではどの国でも統一するために、
一つの言語、、共通語を作ることに力を入れた。
しかし、ヨーロッパでは多くの国、民族の言葉を大事にして、他民族共生、多文化共生を目指して、
それぞれの国、民族の言語を大事にしようということになった。
それが、複言語主義、複文化主義である。
これは個人のレベルでの話で、社会レベルでは多言語主義、多文化主義といえる。
複言語主義の定義は、下記のようだ。
「人はコミュ二ケーションをする際に使用言語による能力だけでなく、母語や他の言語の使用または学習した経験から得た能力、知識、技能などを活用する、という考え方に基づいている。
つまり、母語やそれ以外の言語に関係する知識は個人の中でお互いに作用しながら存在し、
人はコミュニケーションに必要なものをその都度自分のレパートリーの中から引き出して、活用する。
そうすることによって、特定の言語で高い能力を有していなくても、言語の壁を越えてコミュニケーンが可能となる」
日本でもこれからは、中国語、韓国語、ベトナム語、ポルトガル語、タイ語、インドネシア語など、
在留外国人とのコミュケーションのために、片言でもよいから、知っていることが求められるのではないか。
その民族の言葉を少しでも知ることが、その民族の文化を知るきっかけになるだろう。
多民族共生社会の実現には、個人レベルでは、複言語主義が必要だ。