韓国では、犬肉料理名は「ポシンタン(補身湯)」。
精力増強、滋養強壮にいいといわれ、よく食べます。
また、昔から儒教好きの韓国人は、中国の聖人孔子が犬肉を食べていたということで
積極的に食べていたということです。
犬食が盛んなときは、ペット用の犬100万匹、食肉用の犬畜200万匹といわれていました。
また、犬肉料理を出す食堂はソウルだけで500店以上あったそうです。
その犬食が今後禁止されます。
韓国国会では1月9日、食用を目的に犬を屠殺したり飼育·繁殖することを禁止する法案を可決しました。
近年、K-POPや韓国ドラマが世界的に人気を集めるなか、
韓国料理も世界中から注目されるようになりました。
グーグルが発表した2023年の年間検索ランキングで
レシピ部門の1位は韓国料理のビビンパが獲得しています。
そんな世界的に人気を集める料理がある一方で、
欧米を中心に非難を浴びていた料理が「補身湯」などの犬肉を使った料理です。
もっとも世界中から批判されるほど犬食が韓国でメジャーかといえば、現在はそうではないようです。
1984年のソウルオリンピック開催を受けて、法律上は「補身湯(ポシンタン)」は禁止されるようになりました。
また若い世代では犬はペットとして愛すべき家族同然の存在という認識が広まったこともあって、
現在ではソウルでは犬肉を提供する店も少なくなったという。
こうした流れは地方でも同じだ。
かつては全国3大犬肉市場と呼ばれた城南市の牡丹市場が2018年に、
釜山市亀浦家畜市場も2019年に閉鎖され、残っているのは大邱市の七星市場だけとなった。
七星市場でも犬肉のみ販売する食堂5店、犬肉と他の保養食を一緒に販売する飲食店が4店、
犬肉を漢方薬に漬け込んだケソジュなどを販売している健康院と呼ばれる店が4店。
訪れる客は60代以上の高齢者ばかりで、ひっそりと営業している状態です。
今回、韓国国会で成立した法律は「犬食用禁止法」と呼ばれている(正式名称は「犬の食用目的の飼育屠殺及び流通等の終息に関する特別法」)。
今回成立した法律を具体的に見てみると、
食用目的で犬を屠殺した場合3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金、
また食用目的で犬を飼育したり、あるいは繁殖や流通させても2年以下の懲役または2000万ウォン以下の罰金という内容になっている。
また法案公布後、犬飼育農場主、犬食用屠畜·流通商人
または犬食用食品接客業者は施設名称、住所、規模および営業事実などを公布日から3カ月以内に
地方自治体首長に申告しなければなりません。
国または地方自治体は、これらの業者に対して廃業や転業などに必要な支援を行うことも法律は規定しています。
犬肉が盛んな当時のあるアンケートによると、ペット犬も16%ぐらい、食べられていたということです。
では、ペット犬と犬畜の見分け方は?
ある人によると、その犬を見て、かわいか、うまそうに見えるかで分かるそうです。