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祇園精舎の鐘の音

さて、あと数時間で2023年は過ぎようとしています。

今年は古希の歳で、老骨に鞭を打って、

行政書士や日本語教師の仕事に奮闘しましたが、

今一つうまくいかず、あれやこれやの煩悩ばかり残ってしまいました。

除夜の鐘が108の煩悩をけしてくれるでしょうか。

平家物語の冒頭に「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり」とありますが、

ある作家によると、祇園精舎は、インドの祇園にあった精舎(修行僧の宿舎みたいなもの)で、

108棟あったそうです。

その精舎の各屋根に一つずつ鐘がつるしてあるのですが、

その中の49番目の棟に一つだけ上を向いている鐘があったそうです。

その棟は病人の僧侶たちの部屋で、僧侶が病死すると

上を向いていた鐘が自然に鳴ったということです。

でも、実際の祇園精舎には鐘はなかったそうです。

お釈迦様をはじめ僧侶たちが、雨季の間、定住して修行する場所が精舎です。

古代インドの精舎は、寺院といったような立派な建物もなく、鐘もなかったそうです。

修行の場であり、雨の凌ぐ程度の建物だったそうです。

さて、来年はどうでしょうか。

平家物語の中には「奢れる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし」とあります。

奢れる政治家や強国も久しからずでしょうか。

悔いの残る今年もあとわずか。

来年こそは、行政書士、日本語教師として持続的な社会の実現のため、貢献していきたいと思います。

江戸時代の日本人はアンコールワットを祇園精舎と思っていたそうです。